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自動運転タクシー「Waymo」の衝撃:サンフランシスコでは既にロボタクシーが日常の存在に

自動運転タクシー「Waymo」の衝撃:サンフランシスコでは既にロボタクシーが日常の存在に

みなさんこんにちは。マキシマイズの渡邊です。今月サンフランシスコでいわゆる自動運転タクシーの「Waymo」に乗ったのですが、その乗車体験があまりに素晴らしく大きな衝撃を受けました。以下のブログでは「Waymo」の乗車体験で感じた当方の衝撃を皆さんにもお伝えしたいと思います。では、本文をお楽しみください。

2024年7月26日
自動運転タクシー「Waymo」の衝撃:サンフランシスコでは既にロボタクシーが日常の存在に

Google傘下のWaymoは、2024年6月25日に自動運転タクシーサービスをサンフランシスコで一般開放することを発表した。筆者は7月にちょうどシリコンバレーを訪問する機会があり、早速Waymoの自動運転タクシーを利用してみた。珍しいので試しに乗ってみたいという感覚で乗ったのだが、あまりのサービスのすばらしさに衝撃を受けた。

何がすごいのか?

まず第一に、当然ながら運転席に誰もいないことに衝撃を受ける。Waymoの自動運転車の車内は基本的には通常の車と同じデザインだ。ただし、運転席に誰もいない状態で自動走行するため、見た目という意味でも衝撃度は高い。
二つ目に驚くのが、その運転のうまさだ。正直な感想として、人間の運転手よりはるかにスムーズで安心感のある運転だ。サンフランシスコのダウンタウンは道も狭く、路面電車、バス、自転車、電動スクーター、歩行者が入り乱れているため、運転がしづらい。Waymoは、車道に自転車が走っていれば車線変更をしてスムーズにかわし、横から他の車が割り込んでくればスムーズにスピードを落として道をゆずるなど、非常に安心感のある運転で衝撃を受ける。米国特有の赤信号での右折も非常にスムーズだ。
そして三つ目に驚くのが、乗車体験のクオリティの高さだ。スマホにダウンロードしたWaymoの専用アプリで乗車場所と目的地を選択すると、数分で迎えに来てくれる。車に乗ったらスタートボタンを押せば、あとは目的地まで自動で連れて行ってくれる。運転手がいないため車内はプライベート空間で、備え付けのタッチパネルで好みのBGMを選んだりして、リラックスして過ごせる。勝手な想像として、実証実験的な少しぎこちないサービスを想像していたのだが、ユーザーインターフェイスも使いやすく、非常に快適だ。

筆者の場合には、サービスを気に入ったため同じ日にさらに2回、合計3回Waymoの自動運転タクシーを利用した。2回目以降は単純に便利で快適だからという継続ユーザーとしての利用だ。価格もウーバーとほぼ同じで、プライベート空間でリラックスできるWaymoの方がはるかに快適だ。

使い方は非常にシンプル

Waymoの使い方は非常にシンプルだ。以下ステップバイステップで使い方を紹介する。

1. アプリを使って乗車地点と目的地を指定して、配車をリクエストする。

2.Waymoが到着したら、アプリのアンロックボタンを押してドアを開ける。

3.車に乗り込み、シートベルトをしたら、車内の操作パネルのスタートボタンを押して発車する。

4.あとは乗っていれば目的地まで連れて行ってくれる。乗車中は車内に2つあるパネルに周囲の自動車、路面電車、歩行者や犬、自転車、スクーターなどが図で表示される。また、目的地への予定到着時間も常に表示される

赤信号を感知すると吹き出しで表示されるため、非常に安心感がある。

5.到着したら車を降りてドアを閉めると、しばらくしてWaymoは走り去っていく。

サンフランシスコ市内では既にロボタクシーが日常の存在

CNBCの記事によれば、サンフランシスコには300台の自動運転車が配備されており、24時間365日の体制で営業運転しているとのことだ。実際には、街中でWaymoが2台続けて走っていたり、Waymoに乗っていると他のWaymoに頻繁にすれ違ったりと、300台という配備台数よりも数多く走っているように感じる。感覚的には街中で普通にWaymoを見かけるというイメージだ(サンフランシスコ市内はテスラ車が多く、20台に1台くらいの割合でテスラ車が走っている気がするが、ちょうどテスラ車と同じくらいの頻度でWaymoを見かけるイメージ)。もしかすると、Waymoのロボタクシーの多くが住宅エリアでなくサンフランシスコ市内の商業エリアや観光スポットで利用されているため多数見かけたのかもしれない。

尚、ウーバーやWaymoにほぼ駆逐されて激減したとは言えタクシーもまだ残っていた。サンフランシスコに1日滞在している間に2,3台のタクシーを目にしたが、Waymoは50回以上目にしている。

日本にはいつ来るのか?

環境にやさしく、安全性も高く、労働力も不要な、自動運転車は少子高齢化で高齢者の移動手段やタクシー運転手の高齢化が懸念される日本には最適のサービスだ。実は、日本でもWaymoのような自動運転車を導入しようという動きが進んでおり、2023年の道路交通法の改正で運転手を必要としないレベル4の自動運転車の運行が可能になった。また、Waymoは積極的な提携戦略を取っており、例えば車体の開発を既存の自動車メーカーに任せる形で自動運転車の共同開発などを行っている。日本市場への進出についても、日本の自動車メーカーや事業会社等と連携する形で比較的スムーズに進む可能性もある。2、3年後には日本中をWaymoの自動運転タクシーが走っているかもしれない。


いかがでしたでしょうか。弊社では「日本のイノベーション力を強化する」ことを目標に、アメリカやヨーロッパの最新技術や最新イノベーション手法の日本導入を進めています。弊社サービスにご興味の方は是非問い合わせください。

渡邊 哲(わたなべ さとる)

株式会社マキシマイズ シニアパートナー

Japan Society of Norithern California日本事務所代表

早稲田大学 非常勤講師

東京大学工学部卒。米国Yale大学院修了。海外の有力ITやイノベーション手法の日本導入を専門とする。特に海外ベンチャー企業と日本の大手企業や団体との連携による新規事業創出に強みを持つ。三菱商事、シリコンバレーでのベンチャー投資業務等を経て現職。ビジネスモデル・ナビゲーター手法の啓蒙活動をはじめ、日本のイノベーションを促進するための各種事業を展開中。
「アントレプレナーの教科書」「ビジネスモデル・ナビゲーター」「イノベーションの攻略書」「DXナビゲーター」「イノベーション・アカウンティング」を共訳/監訳。

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