目次("Table of Contents")

オープンイノベーション

みなさんこんにちは。マキシマイズの渡邊です。今回より2025年末に発売予定の英語書籍『OPEN INNOVATION WORKS』の著者であるダイアナ・ジョセフ氏、ダン・トマ氏、及びエスター・ゴンス氏のブログ記事をご紹介します。

初回である今回は、同書籍の「目次("Table of Contents")」の紹介です。では本文をお楽しみください。

目次("Table of Contents")

2022年12月23日
ダイアナ・ジョセフ氏
目次(書籍の著者であるダイアナ・ジョセフ氏、ダン・トマ氏、エスター・ゴンス氏が"OPEN INNOVATION WORKSウェブサイト"に掲載したブログ記事を、著者らの許可を得て翻訳、掲載しています)

ダン・トマさん、エスター・ゴンスさん、そして私(ダイアナ・ジョセフ)は、新しいプロジェクトの準備を進めています!このたび、皆さまに新プロジェクト「Open Innovation Works」をご紹介できることを大変うれしく思います。本プロジェクトは、ダン・トマさん、エスター・ゴンスさんによるシリーズの第3弾で、「イノベーションの攻略書(2019年、翔泳社)原著:The Corporate Startup」(テンダイ・ヴィキさんとの共著)および「イノベーション・アカウンティング(2022年、翔泳社)原著:Innovation Accounting」に続く書籍です。

私たちにとって、オープンイノベーションは、現在のような不確実性の高い時代において不可欠な取り組みです。大企業は、これまで以上にエコシステムとの連携を求められています。しかし、企業の組織構造を踏まえると、オープンにするという意思決定だけでオープンイノベーションが成功するとは限りません。そこで私たちは、皆さまの取り組みをより円滑に進めていただけるよう、実例やフレームワークをご紹介していきたいと考えています。

オープンイノベーションの精神のもと、私たちは外部の視点を積極的に取り入れていきたいと考えています。それでは、さっそく始めましょう!目次について、ぜひ皆さまのご意見をお聞かせください。この内容で適切でしょうか? 見落としている点はありませんか?


パートI:オープンイノベーションについて

1. なぜオープンイノベーションが必要なのでしょうか?

大規模な組織は、不確実性の高い課題や複雑な問題に取り組む上で、どうしても取り組みに限界が生じやすいものです。オープンイノベーションとは、スタートアップや中小企業、自治体など、よりスピーディーに、地域に密着しながら、異なるインセンティブや多様な資金源を持つ外部組織とのパートナーシップを通じたイノベーションの取り組みを指します。とはいえ、オープンイノベーションがすべての企業に適しているとは限りません。必要性が高い企業もあれば、実はまったく必要でない企業もあります。あなたの組織にオープンイノベーションは必要でしょうか?クイズ形式で是非チェックしてみてください!

2. オープンイノベーションのエコシステムはどのように機能するのでしょうか?

オープンイノベーションは、参加する企業やスタートアップが互いに何らかの価値を提供し、同時に受け取るという複雑な交換システムの形で行われます。本章では、こうした交換がどのようにして事業探索の安定した土台を形成するのか、大企業がどのような貢献を求められるのか、そしてどのようにして恩恵を受けられるのかを掘り下げていきます。また、エコシステムへの関わり方について、そのさまざまな方法と、それぞれのメリット・デメリットについても解説します。


パートII:オープンイノベーションを構築する方法

3. エコシステムに参加するための準備はどのようにすればよいのでしょうか?

まずは、社内のステークホルダーの意識を揃えることから始めましょう。共通の戦略目標と戦術的なコミットメントのもとに、協力者を集めてください。このプロセスには、私たちのダッシュボードを活用すると効果的です。足並みを揃えるために何をすべきかを具体的に学ぶことができます。以降の数章では、このダッシュボードの使い方について、ステップごとにご紹介していきます。

4. ビジョンとミッション

あなたの会社にはすでにビジョンがあり、それはウェブサイトやロビーにも掲示されていることでしょう。そのビジョンの実現に向けて、オープンイノベーションではどのような取り組みを行っていくのでしょうか。また、社内の利害関係者だけでなく、社外のパートナーの意欲とエネルギーをどのように引き出し、目標に向けて結集させていくのでしょうか。

5. 戦略

オープンイノベーションにおける目標を明確にしましょう。顧客に対して、どのような価値を提供したいと考えていますか? 財務面では、どのような成果を目指しますか? そして、企業の存在意義や社会的な目的において、どのような目標の達成を目指しますか?

6. 戦術

オープンイノベーションのミッションを実現し、目標を達成するためには、社内の利害関係者から事前にいくつかのコミットメントを得ておく必要があります。自社は、オープンイノベーションの取り組みからどのように「学び」を見出し、自分たちの企画に取り込んでいくのでしょうか?社員がオープンイノベーション・プロジェクトに時間を投資してもよいと前向きにとらえるようになるためには、インセンティブや社内メッセージの面で組織文化がどのように変わるべきなのでしょうか?協業相手のスタートアップとのパートナーシップが妨げられることなく発展していくようにするためには、協業に関する社内の業務プロセスをどのように見直す必要があるでしょうか?また、社内の利害関係者からどのようなリソースの提供を受ける予定でしょうか?(時間、資金、設備、資材など)

7. イノベーション手段の選び方

この段階までに、エコシステムのニーズを把握し、ステークホルダーの足並みも揃いました。では、実際に協業相手を見つけるためには何を行えばよいのでしょうか?エコシステムを支える基幹組織のスポンサーになりますか?イベントを開催しますか?コンテストを企画しますか?それとも、外部のアクセラレーターやベンチャーキャピタルと連携しますか?あるいは独自の仕組みを立ち上げますか?PoC(概念実証)やパイロットプロジェクトを通じて取り組みを進める方法もあります。この章では、そうした選択を行う際に役立つフレームワークをご紹介します。

8. OKRと指標

何がうまくいっていて、何がうまくいっていないのか、そして目標達成にどれだけ近づいているのかを把握するには、進捗状況を測定することが必要です。共著者であるダン・トマさん、エスター・ゴンスさんの「イノベーション・アカウンティング」に関する知見を活用し、各戦略目標と戦術的コミットメントごとにOKRを設定します。また、その過程で得られる学びも、しっかりと評価・測定していきます。


パートIII:オープンイノベーションエンジン/ワークスの構築方法

9. 明日から始めましょう。

自己診断を実施して、オープンイノベーションの取り組みにおける次のステップを明らかにしましょう。どのような強みを活かせるのか、そして何をこれから構築すべきかを把握することができます。


いかがでしたでしょうか。弊社では、シリコンバレーや欧州のスタートアップとのアライアンスによるオープンイノベーションの支援サービスである「テクノロジーソーシング」サービスを日本企業向けに提供しております。ご興味の方は是非お問い合わせください。

次回のブログは「あなたの会社にオープンイノベーションは必要でしょうか?("Do you Need Open Innovation?")」という、オープンイノベーションの有効性診断についてのお話です。

WRITER

株式会社マキシマイズ代表取締役
渡邊 哲(わたなべ さとる)
株式会社マキシマイズ シニアパートナー
Japan Society of Norithern California日本事務所代表
早稲田大学 非常勤講師

東京大学工学部卒。米国Yale大学院修了。海外の有力ITやイノベーション手法の日本導入を専門とする。特に海外ベンチャー企業と日本の大手企業や団体との連携による新規事業創出に強みを持つ。三菱商事、シリコンバレーでのベンチャー投資業務等を経て現職。ビジネスモデル・ナビゲーター手法の啓蒙活動をはじめ、日本のイノベーションを促進するための各種事業を展開中。
「アントレプレナーの教科書」「ビジネスモデル・ナビゲーター」「イノベーションの攻略書」「DXナビゲーター」「イノベーション・アカウンティング」を共訳/監訳。

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