技術シーズベースの事業アイデア創造研修事例
「社会実装入門セミナー」
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こんにちは、マキシマイズの田中です。今回は理化学研究所において、研究成果の社会実装に向けたマインド醸成と、そのための手法の習得を目的に実施した、「社会実装入門セミナー」でビジネスモデル・ナビゲーターを採用いただいた事例をご紹介させていただきます。セミナー事務局の株式会社理研鼎業ベンチャー支援部 本田様にお話をうかがいました。
技術シーズベースの事業アイデア創造研修事例
「社会実装入門セミナー」
- 本田 雄士様
- 株式会社理研鼎業
ベンチャー支援部 課長
今回「社会実装入門セミナー」を実施された背景と目的、ビジネスモデル・ナビゲーターを採用いただいたポイントを教えていただけないでしょうか。
当社は理化学研究所(以下、「理研」)の研究シーズの社会実装を推進するために2019年に理研の100%出資会社として創業した企業で、ベンチャー支援部では理研の研究シーズを基にした起業支援や起業後の成長に向けたサポートなどをしています。今回は理研の研究者の方などに研究シーズの社会実装を考えていただくためのきっかけとして、実際の研究シーズを基に事業アイデアを発想し具体化していくための手法を学んでいただく事を目的として実施しました。
ビジネスモデル・ナビゲーターの手法は、55パターンのビジネスモデルをヒントにしてアイデアを強制発想するというパターンカードやビジネスモデルの4軸などのツールに加え、アイデア創造から具体化までのプロセスが明確で、普段ビジネスに馴染みのない研究者の方などにとっても取り組みやすい手法であると考え採用に至りました。
ビジネスモデル・ナビゲーターの手法は、55パターンのビジネスモデルをヒントにしてアイデアを強制発想するというパターンカードやビジネスモデルの4軸などのツールに加え、アイデア創造から具体化までのプロセスが明確で、普段ビジネスに馴染みのない研究者の方などにとっても取り組みやすい手法であると考え採用に至りました。
具体的にどのようなプログラムを実施されたのでしょうか。
今回は事務局側の狙いとして手法の習得に加え、所内のギャップファンドの応募も念頭に置いていたため、研究者の方が実際に研究されているシーズの用途や事業アイデアを具体化し、それをプレゼン資料にまとめるという一連のプロセスを短期集中で実施しました。
具体的には5つのシーズに対して5チームそれぞれのシーズの強み、弱みを分析しました。その分析内容を踏まえて各チームでシーズの想定用途と解決する課題の切迫度をなるべく多く考え持ち寄りました。アイデア創造セッションでは切迫度などを参考に各チームで取り組む課題を決定し、課題を解決するためのアイデアをパターンカードを使用して発想し、さらに各チーム1案をビジネスモデルの4軸に具体化しました。その後プレゼンピッチを作成するため、ビジネスモデルの4軸をもとに市場規模などの机上調査を実施し、テンプレートに落とし込みました。最終的に発表会を実施し、大学教授やベンチャーキャピタリスト、事業立ち上げを支援する企業経営者など有識者からフィードバックを受けました。
具体的には5つのシーズに対して5チームそれぞれのシーズの強み、弱みを分析しました。その分析内容を踏まえて各チームでシーズの想定用途と解決する課題の切迫度をなるべく多く考え持ち寄りました。アイデア創造セッションでは切迫度などを参考に各チームで取り組む課題を決定し、課題を解決するためのアイデアをパターンカードを使用して発想し、さらに各チーム1案をビジネスモデルの4軸に具体化しました。その後プレゼンピッチを作成するため、ビジネスモデルの4軸をもとに市場規模などの机上調査を実施し、テンプレートに落とし込みました。最終的に発表会を実施し、大学教授やベンチャーキャピタリスト、事業立ち上げを支援する企業経営者など有識者からフィードバックを受けました。
ビジネスモデル4軸
実施の成果はいかがでしたでしょうか?
今回は短期プログラムだったため事前タスク(シーズの用途分析)+3時間のアイデア創造セッション、その後各グループでプレゼンピッチを作成するものでしたが、どのアイデアもしっかりと顧客の課題やニーズビジネスモデルなども含めて具体化されていました。発表されたアイデアのうちいくつかはギャップファンドの応募へ進める予定です。
また、参加者からも「事業化の手順を勉強できたのは財産になった。アイデア出しやそれを具体化していく各段階において、チームのメンバーは欠かせない存在であることを痛感した」、「漠然と考えていた事業アイデアに関して新たな視点が得られた」、「有効だったためもっとじっくり取り組みたかった」など高評価のフィードバックが得られました。
今後は今回の経験を活かして、さらに社会実装に向けて発展的な取り組みを検討していきたいと考えています。
また、参加者からも「事業化の手順を勉強できたのは財産になった。アイデア出しやそれを具体化していく各段階において、チームのメンバーは欠かせない存在であることを痛感した」、「漠然と考えていた事業アイデアに関して新たな視点が得られた」、「有効だったためもっとじっくり取り組みたかった」など高評価のフィードバックが得られました。
今後は今回の経験を活かして、さらに社会実装に向けて発展的な取り組みを検討していきたいと考えています。
ポイント
- 目的:
- 参加者を対象に研究シーズの社会実装に向けたマインドの醸成と実現のための手法の習得
- 実施内容:
- 実際の研究シーズをもとにした事業アイデアの創造とプレゼンピッチの作成
- 成果:
- 具体化された事業アイデアとプレゼンピッチ、ギャップファンドへの応募(予定)
- 参加者の社会実装に対するスキルセットの獲得とマインド醸成
今回は技術シーズをもとにした事業アイデアの創造と、参加者の方の社会実装マインド醸成とスキル獲得に関する具体的な事例をご紹介させていただきました。
今後もビジネスモデル・ナビゲーターの事例やセミナーの情報などご紹介させていただきます。
WRITER
- 田中 陽介(たなか ようすけ)
- 株式会社マキシマイズ コンサルタント
株式会社マキシマイズにて、国内大手企業向けに海外の有力ITやイノベーション手法の日本導入を支援。新規事業立ち上げ、事業開発に強みを持つ。広告代理店、中国向け電子コミック配信事業、プロ野球独立リーグ球団運営を経て現職。「イノベーションの攻略書」共訳。立教大学法学部卒業。